【MLB球団オーナー】ミルウォーキー・ブリュワーズ(MIL)のオーナーと株式保有割合

オーナー

2026年、球団史上初の100勝(103勝59敗)を達成したミルウォーキー・ブリュワーズ。MLB屈指の小規模市場でありながら、22年にわたり安定した経営を続けてきたのが、ウォール街出身の投資家マーク・アタナシオ氏です。NBAバックスのスター選手ジャンニス・アデトクンボ選手や、地元ソーセージ企業オーナーも名を連ねる、ユニークな株主構成を紐解きます。

※本記事のオーナー・買収データは、Forbes、Front Office Sports、MLB公式サイトが公表した情報を基にまとめています。


1. オーナーグループとは

ブリュワーズは、マーク・アタナシオ氏を筆頭とする投資家グループによって所有されています。

買収の経緯: 2004年に合意、2005年に正式成立という形で、アタナシオ氏は当時のオーナーで後にMLBコミッショナーとなるバド・セリグ氏から、球団を約2億2,300万ドルで取得しました。セリグ氏は1970年に球団をミルウォーキーへ移転させた人物で、コミッショナー就任にあたる利益相反を避けるため、一時は娘のウェンディ・セリグ=プリーブ氏に経営を委ねていました。

組織の特徴: アタナシオ氏は2005年の買収以来、21年連続で筆頭オーナーを務める、MLBでも屈指の長期政権です。本業のクレセント・キャピタル・グループで培った投資家としての視点を生かし、安定した球団経営を続けています。

なお、アタナシオ氏はブリュワーズ以外にも幅広いスポーツ投資で知られています。2022年からイングランドのサッカークラブ「ノリッジ・シティFC」の株式を段階的に買い増し、2024年10月には過半数株主(マジョリティ・シェアホルダー)となることが正式に承認されました。また、フェンウェイ・スポーツ・グループ(レッドソックスのオーナー企業)主導の投資家連合「ストラテジック・スポーツ・グループ(SSG)」の一員として、2024年にPGAツアーへ総額最大30億ドル規模の出資を行う取引にも参加しています。

2. 主要オーナー・経営陣の顔ぶれ

マーク・アタナシオ(Mark Attanasio)|会長・筆頭オーナー

  • 球団株式保有率: 約45%(買収時点、Forbes推計)
  • 本業・役職: 投資会社「クレセント・キャピタル・グループ」共同創業者。運用資産430億ドル規模の債券investment会社
  • 資産規模: Forbes 2026年の推計で約19億ドル(Forbes長者番付2,177位)
  • 特徴: ニューヨーク・ブロンクス出身、生粋のヤンキースファンとして育ちました。2026年で球団オーナー22年目を迎え、MLBでも屈指の長期政権です。プライベートエクイティ(未公開株投資会社)への球団株売却には一貫して否定的な立場を取っており、「球団株を外部ファンドに売る予定はない」と公言しています。NHL傘下のアイスホッケーチーム「ミルウォーキー・アドミラルズ」にも出資しています。

ジャンニス・アデトクンボ|少数株主

ラルフ&シェリー・ステイヤー夫妻|少数株主


3. ブリュワーズの経営哲学

小規模市場ながら安定した黒字経営: MLB最小クラスの市場規模(全30球団中27〜30位水準の評価額)でありながら、アタナシオ氏は一貫して健全経営を維持。球団価値は買収時の2億2,300万ドルから、2026年時点で16億〜19億ドル規模へと、7倍以上に成長しています。

地元経済界との結びつき: アデトクンボ選手やステイヤー夫妻のように、ミルウォーキーに縁の深い個人・企業を株主として迎え入れることで、地域コミュニティとの一体感を重視する経営スタイルが特徴です。

外部資本への慎重姿勢: 近年多くの球団がプライベートエクイティからの出資を受け入れる中、アタナシオ氏は「外部ファンドに売却する予定はない」との立場を崩しておらず、オーナーシップの独立性を保つ方針を貫いています。


【ブリュワーズ経営陣の早見表】

役職・氏名主な本業・背景チーム運営における役割
マーク・アタナシオクレセント・キャピタル・グループ共同創業者会長・筆頭オーナー(持分約45%、買収時点)
ジャンニス・アデトクンボNBAバックス所属選手少数株主(2021年参画)
ラルフ&シェリー・ステイヤー夫妻ジョンソンビル(ソーセージ大手)オーナー少数株主
マット・アーノルド編成のプロGM・編成本部長

個人的には、2026年に球団史上初の100勝を達成したタイミングと、アデトクンボ選手というバスケットボール界のスーパースターが株主に名を連ねている事実が重なって見えます。小規模市場というハンデを抱えながらも、地元に根を張った個人・企業を巻き込みながら着実に結果を出してきたブリュワーズの経営スタイルは、MLBの「スモールマーケット球団」が生き残るための一つのモデルケースと言えるかもしれません。

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