【メジャー用語解説】アクティブ・ロースター(26人枠)とは|試合に出場可能な登録枠の仕組み

用語解説

アクティブ・ロースター(26人枠)とは

アクティブ・ロースター / Active Roster(26人枠)とは、「今日の試合で実際にベンチに入り、グラウンドでプレーすることが許された26人の選手リスト」のことです。

メジャーリーグ(MLB)の球団には多数の選手が所属していますが、公式戦のベンチに入れる人数は厳格に「26人」と決められています。試合中に監督が交代を出したり、代打・代走を送ったりできるのは、すべてこの26人枠に登録されている選手の中に限られます。

つまり、実際の公式戦に出場する権利を持った選手のみで構成されるリストです。

「40人枠」との決定的な違い

MLBの登録システムを語る上で混同されやすいのが「40人枠」との関係です。この2つの違いを整理すると、以下のようになります。

項目40人枠(メジャー契約)26人枠(アクティブ・ロースター)
対象球団とメジャー契約を結んでいる全選手(最大40人)今日の試合でベンチに入れる26人
状態メジャーの主力 + 3A(マイナー)で待機中の選手メジャーの試合に出場中の選手
位置づけメジャー契約の「権利」を持っている状態実際に「メジャーの試合でプレーしている」状態

どんなにマイナーリーグで成績を残している若手(プロスペクト)であっても、まずは「40人枠」に入り、さらにそこから厳選された「26人枠」に登録されない限り、メジャーの試合の土台に立つことはできません。

26人枠を縛る「厳格なルール」

26人枠は、単に強い選手を26人集めれば良いわけではありません。チームのバランスや公平性を保つため、MLBでは以下のような厳格なルールが設けられています。

1. 投手枠の上限は「最大13人」

かつては「野手を削って投手を14人〜15人入れ、投手リレーで逃げ切る」という戦術が横行しました。しかし、試合のテンポ悪化を防ぐため、現在は「26人枠のうち、投手として登録できるのは最大13人まで」と明確に制限されています(残り13人は野手)。

2. 野手の登板制限(野手登板ルール)

投手枠が13人に制限されたため、大差がついた試合で野手をマウンドに送るチームが増えました。これに対してもルールが整備されており、野手が投手として登板できるのは「8点以上リードしている状況(9回のみ)」または「8点以上ビハインドの状況」などに限定されています。

「マイナー・オプション」をめぐるフロントの頭脳戦

26人枠の運用で最もドラマが生まれるのが、「メジャーと3A(マイナー)の行き来」です。

連戦でリリーフ投手を使い果たした場合、球団は26人枠から投手を1人3Aへ降格させ、3Aからタフな新しい投手を昇格させます。この時に使われるのが「マイナー・オプション」という権利です。

  • オプションがある選手: DFA(戦力外の手続き)を経由せず、自由に26人枠と3Aを行き来させることができる(主に若手や中堅選手)。
  • オプションを使い切った選手: DFA(他球団に引き抜かれるリスクのある手続き)を通さないとマイナーに落とせないため、球団は簡単には降格させられなくなる。

球団フロント(GM)は、各選手に付与されているマイナー・オプションの有無や消費状況を把握し、規定に基づいた上でロースターの入れ替え(昇格・降格)を管理しています。

9月のロースター枠拡大(セプテンバー・コールアップ)

原則26人で運用されるアクティブ・ロースターですが、シーズン終盤の9月1日になると、登録枠が自動的に「28人(投手は最大14人)」へ拡大されます。この制度をセプテンバー・コールアップ(September Call-up)と呼びます。
拡大された2つの枠は、マイナーリーグに所属する有望株の昇格や、プレーオフを見据えた代走要員・3番手捕手といった特定の役割を持つ選手の補充などに活用されます。

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